業界コラム 「SEOが生み出した機械的なサイト」

3年ほど前からか、調べ物をしたくて検索しても表示されるのは役にも立たないサイトばかり。
さらに検索しても、全然関係ないような大人向けサイト・・。

理由はSEOと呼ばれる検索エンジンの最適化を利用した意図的な上位表示工作です。
私がSEOの存在を知ったのはIT系の企業に就職した後で、ある意味その企業はネットを
愛する者にとって許さざるべき存在でした。
今となっては、私自身もSEOを利用した商売をしてる訳ですし、「許せる」「許せない」の
問題ではないことに気づいていますが、当時は何とも言えない心境だったことを覚えて
います。

もちろん、検索エンジンを運営する企業もSEOを乱用したサイトは順位を下げる、除外する
措置を執り、今では役立つサイトが上位表示となり、役立つ検索エンジンへと代わって
います。

しかし、その役立つ検索エンジンもSEOを利用する企業にとっては、なかなかやっかいな
存在であり、知恵比べ・イタチごっこが続いている状況といえるでしょう。

話を戻すと、SEO対策系企業に勤めている時間は、とにかく数多くのサイトを見て回る
ネット好きには天国のような時間でもありましたが、リンクをクリックして表示された瞬間に
「役立つ」「役立たない」が判別できるようになりました。
まぁ、役立つかどうかは、その時々の検索理由にもよりますし、初回は役立たなくても
再度訪れたときには役立つこともあります。
要するに「手作りサイト」と「機械的なサイト」の2種類があることに気づいたと言うことです。

手作りと言っても、手では作っていない訳で、丁寧に作られているか、本気で作っているか
愛情を持って作っているか等、サイトを運営する方の熱意が伝わるかどうかどうかが
手作りか・機械的かの違いなのだと思います。

話をさらに戻せば、その機械的なサイトが検索エンジン上位に表示されることが多く
それら機械的なサイトに共通して言えるのが、テンプレートが味気ないこと。
それはそうでしょう・・ホントに機械的作業でサイトを増産し、狙ったキーワードで上位に
表示されるよう万全のSEO対策を行っていたわけですから。

しかしながら、私自身もIT系企業で機械的にサイト増産し、検索エンジン上位に表示させる
作業を続けていたため、自己矛盾に陥ります。
自分の手がけたサイトも機械的に見えるのは当然なことでしょう、機械的なわけですし。
そこで、だったら、機械的なサイトに見えなくすれば良いのではないかと気づくわけです。

機械的なサイトは、メリハリがない、注目すべき点が分かりづらい、いかにも標準テンプレートと
共通点のようなものがあります。
間違えてはいけないこととして、PCに詳しくない方やネットに詳しくない方が運営するサイトは
標準テンプレートでテクニック的な表現はありませんが、ブログの楽しさのが現れてます。
機械的なサイトは、楽しさも生活感もないから機械的なのですが、機械的なサイトに
命を与えるために始めた作業が「Platinum color 涼優彩色」の始まりでしょう。
・・・っとカッコイイ表現ですが、要するにスタイルシートを弄り始めただけですね。

まあ、それにしても、検索エンジンを運営する方々は大変でしょう。
定期的に仕様が代わる感じで、上位キープのサイトが急に落ちたり、しばらくすると
いつのまにやら順位が戻ったりと、コチラとしてもなかなか苦労が絶えませんが
機械的なサイトの判断を機械的に行わせる作業は大変なんだと思います。
つまり、苦労して運営している検索エンジンに対して行う最上のSEO対策は
苦労しながら毎日更新すること、愛情を持って運営するだと考える今日この頃です。

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