ある人から訊ねられた言葉が今でも忘れられません。
「あなたのところは、どれくらいのSEOをやってくれるのか?」
もうすこしだけ乱暴な言葉遣いでしたが要約すればそうなります。
当方も商売ですから、丁寧に何を行うかをお答えしましたが
長い時間をかけて話した当スタジオで行っている意義の部分を
聞いていなかったのかと落胆した覚えがあります。
SEOは毎日コツコツ頑張ったものの勝ち、競合相手との努力勝負なんですよ。
ページにキーワードを埋め込むことくらい誰もがやっていますし
わざわざ業者に頼まなくてもコツさえ覚えれば誰にだってできます。
しかし、未だに魔法のテクニックのように思っている人もいるのです。
そもそも、SEOだけでは勝ち残れないと言うのが主旨であり
今後の方向性まで語ったにもかかわらず「SEOをどれくらいやれるのか」はないでしょう。
『そっちの方が本職で経験も豊富だよ、ベスト3にまでならすぐあがるよ』・・と言いたい
ところを我慢して、「お時間を頂ければ10位以内には・・」と弱気の発言をしておきましたが
キーワードを聞く前に大きなことは言えませんから。
ただ、どれだけ万全なSEOで挑んでも、直帰率が高ければ無駄な努力になります。
対機械のSEOより対人間の方がシビアなのです。
一時期、定番として流行ったセールスレターの書式や、サイトの直筆ネームなど
今ではかえってマイナスの印象になっていますよね。
それと、責任者の顔写真・・有るのと無いとでは信頼度が全く違うと前の会社では
教えられましたよ。
それを、聞いた瞬間から鼻で笑ってましたけど。
ひとつが成功すると、すぐに商材となるのか、誰もが真似するようになります。
誰もが始めると、胡散臭さへの道一直線であり、真面目なサイトもホントに胡散臭いサイトも
同一に見られてしまううのです。
しかし、物まねの二番煎じだから長続きしないのでしょうか。
それはすこし違うと思うのです。
長続きしないのは二番煎じだからではなく、サイトを見た人が努力や愛情のようなものを
感じ取れないからではないですか。
いかにも、うわべだけの言葉とデザインで塗り固められたサイトはどこかに不信感を懐きます。
先ほど定番のセールスレター書式を過去の遺物のように書いていますが
今でも黄金書式のように用いられ成功している場所があります。
そうです、楽天を始めとしたネットショップです。
特にグルメ系は見事なハマリ具合で、購買意欲をかき立てています。
仕事で見ていても思わず欲しくなるくらいお見事。
しかし、黄金書式のセールスレターだから買いたくなるのではなく、
売っているショップの方々が伝える熱意のようなものを感じとれるから成功していると言えます。
責任者の顔写真も人柄が感じ取れるくらい良い表情をしています。
一時期流行った定番もスタート時は、熱意や人柄が感じられる良い表現方法だったのでしょうね。
なのに、どうしてああなってしまったのか・・悲しいことです。
つまり、熱意や愛情、誠意も何もなく、SEOだけに囚われていては成功しません。
SEOは熱意を見せるための方法でしかないのです。
まぁ、そんな根源とも言える状況が満たされていないにもかかわらず
「SEOをどれくらいやれるのか」などと言われればムカつきもすると言う話でした。